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| 2025/10/1 20:41 |
全日本紙飛行機選手権決勝振り返り
大変遅くなってしまいましたが、 ワタクシの備忘録も兼ねて、全日本選手権 (二宮杯) の振り返りを投稿します。 真面目に分析するのに時間がかかってしまいました。相変わらずの長文ですが、せっかくなので目を通してくださいね。 9月22、23日に全日本紙飛行機選手権 (二宮杯) 決勝が札幌のつどーむで開催されました。 ワタクシにとっては初めてのドーム開催競技です。4月に初めて長浜ドームで飛ばした経験をもとに、 ドーム競技で何が求められるのか分析し、その対応を考えてきました。 求められるもの、ワタクシにとって、それは3つをテーマとして捉えました。 ・100%の投げ上げ成功率 ・最高到達高度の向上 ・沈下率の改善 【100% の投げ上げ成功率 】 SAL投法において、ワタクシは構えてからいろいろな注意事項を頭の中でチェックしています。 ただ、いざスタートすると、 最初の踏み出しから機体リリースまでかなり短時間なので、頭で考えていることよりも身体の動きの方が早く、 「幽体離脱」 的なリリースがちらほら発生していました。調子が良いときはあまり気にならないのですが、ちょっと工夫をしようとすると途端にこの現象が発生してしまいます。 そこで、一歩追加 (最初の踏み出しの一歩手前からスタート)することでリリースまでの時間を増やし、 十分な心の余裕を得ることで失敗確率を局限しました。 【最高到達高度の向上】 上昇時のへんちくりんな機体挙動を出来るだけ抑えて、素直に上げることが出来るよう工夫しました。「「言うは易し」で簡単なことではないのですが、 バレルロールを極力抑えることを目指しました。 後述する機体軽量化によってどちらかというと最高到達高度は下がる方向であるため、これの相殺が目標です。 【沈下率の改善】 沈下率が勝負を決めてしまうので、無理なき軽量化 (10%程度軽量化)はもちろんのこと、主翼上反角を抑え気味 (主翼下面の空気が横に逃げる成分を抑制) にしつつ、横安定のバランスを維持することを目指しました。 ただ、上反角抑制による滑空性能向上効果は1秒未満であり、ドームでないとわからないので、 本当のところは本番当日までお預け。(ドームでは1~2秒の性能差が勝敗を分けるという話もあり、1秒未満でも追及するモチベーションは自分に拍手!) なので、ドームを目指したピーキーな設計はリスクが高いことから、屋内90点、 屋外90点程度のバランスで風の弱い早朝に特性確認を行ってきました。 上記3テーマ、 始めたころはどれも 「これ大丈夫なのか?」という感じでした。99%の成功率になったとしても、本番で1%が出てしまうかもしれないし、屋外で高度を評価する方法もないので、高くなったかどうかさっぱりわかりません。沈下率に至っては、 屋外では多少の風でも溺れてしまうので、ほとんど効果が感じられない。 とはいえ、「やることはやった」 との思い込みを武器に、本番に参戦! 1日目に調整と練習する時間を結構確保してもらえたので、普段の3倍程度投げることが出来ました。(R590は競技直前の10分練習のみで本番に臨みました。) 2日目は全身筋肉痛のスタートでしたが、 ドームに着くと、予定どおりアドレナリンがジャブジャブ出てきて筋肉痛は全く関係なし。 それにしても、今回優勝されたK明さんの投法はすさまじく、 本番が近づくにつれ、 最高到達高度が上がっていったように見えました。返りも無駄なく正確。 それに負けじと、 超アドレナリン投法をトライしたのですが、どうもワタクシにはその高さまで上げることは出来ません。 天井の梁と機体の位置関係を参考に見てみると1.5~2m弱の差があるようです。沈下率を66cm/sと仮定すると2~3秒の差になります。沈下率の改善をテーマにしてきましたが、 そもそもの効果が計算上1秒未満なので、沈下率でリカバリすることは難しそうです。 やはり高さ勝負。 しかしながら、そもそもリリース時の腕の回転速度で劣っているようです。ここに来て、お腹まわりの肉が邪魔に感じました。 (こうしている間にも、昨日のジンギスカンとこってりラーメワンがジワジワと内臓脂肪に化けて行っている。。。) さて、本番! アドレナリン勝負です! 1投目が終わるとやはり3秒差。 予想どおりです。 見た目の高さも予想どおり。 このままジワジワ差がついちゃうのかなぁ。。。 といっても、もう作戦なし。 そして2投目。 投げは失敗なし。 定常滑空に入った機体はピクリとも動かずに静かに静かに滑空します。 神秘的な感じもします。ただ、ちょっと壁に近いかな。 多分大丈夫だと思うけど。。。 ドキドキしながら滑空を見つめていました。機体は壁面の曲線にギリギリ沿って旋回。 何とか回避できるかと思った瞬間、 「カーン!」。 最後の壁の柱に激突し、ハラハラと落ちてきました。 「おわた。。。」 2投目にして優勝争いから脱落。 この時のタイムが23秒なので、順位は相当下がりそう。 3投目以降はそれでも平常心を装って、 全力で競技を続けた結果、 2位までリカバリすることが出来ました。(ヨカッタ、ヨカッタ) 優勝者のK明さんの5投平均値は45秒。 私の2投目を除いたタラレバ平均値は43秒。 やはり1フライトあたり2秒の差がありました。 つまり、2投目の壁激突がなかったとしても、 敵わなかったということです。 完敗じゃぁぁぁ。 そして脱帽。 さて、今回の私の総括。 何が出来て何が出来なかったのか? この分析には悩みました。 いや、悩み続けています。 【 100% の投げ上げ成功率】 これは達成 【最高到達高度の向上】 これは相対的に未達。 1.5~2m弱の差を詰めることが出来ませんでした。 【沈下率の改善】 ここが微妙。 前述のとおり、 高度差で2~3秒の差が生まれます。 平均の差が2秒であったことを考えると、 沈下率の改善効果は無かったと考えるのが妥当でしょう。 一方で、そもそもの効果が1秒未満 (0.5~0.6秒) だったので、平均の差が3秒は離れていなかったことから、想定どおりの効果があったようにも考えられます。 微妙すぎる。 この先どうしよう。。。 家に帰って考えていると、 ドームで比較チャレンジを忘れていたことに気が付きました。(今更ながら) 自分の屋外機体と比較してみたかった。 せっかく持って行ったのに。 すっかりくっきり忘れていた。。。 止む無く、チャット GPTと長時間会話を繰り返して、会話の精度を上げていくと、はやり上反角を抑えることは室内滑空において効果がありそうだとの結論になりました。(ただ、チャット君は上反角は5°以下が良いというやりすぎな考えを最後まで曲げなかった。。。) 屋外用と屋内用2種類を継続して育てていくべきか。。。 効果と作業量を考えると割に合わない感じもします。悩んじゃうな。。。 ってことで、11月の四日市ドームで再度確認したいと思いだしました。 まぁ、普通に考えると、チマチマした工夫と努力よりも、 獲得高度を上げることに専念した方が確実ですね。2m以上高度を上げるためには、5%弱の初速増加が必要。なんか、 出来そうな感じもしますが、最速150km/hのプロ野球投手が158km/hを出せるようになるのは簡単なもんじゃない、ということを考えると、 先行きは暗いかなぁ。 でも、根拠はないが出来そうな気もする。。。 来年に向けて、 妄想が広がります! 所感; 九州勢の上昇パターンはきれいでした。 ロールを使わず素直な上昇からの高度ロスのないスムーズな返り。さすがの 「薩摩返し」 でしたね。 やはり地域によって少しずつ特徴が出ていたところを感じられたのがとても有意義でした。少し参考にさせてもらいたいなぁ。 そして、 北海道勢のみなさん、 倶楽部原っぱのみなさん、 段取りからスムーズな進行まで、 本当にありがとうございました。 みなさまのおかげで、 たっぷり楽しむことができました。 そしてなかなか経験できないドームでのフライトを堪能することが出来ました。 感謝、感謝です。
ドーム内の高い空域をピクリとも揺れずにゆったり滑空する紙飛行機の姿は、「天空に舞う妖精」 のように感じました。いくつもの妖精たちがドーム内上空で静かに遊んでいるようでした。 来年の機体は、この印象をもとにニックネームを付けよう! |
| 2025/8/30 19:48 |
炎天下の記録会
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| 2025/8/17 15:57 |
決勝向け機体
すっかりブログ更新が滞っていました。久しぶりにこのブログを開いてみたら、長浜ドームでの飛行会で得られた知見や気づき事項を書き留めておくことも忘れていたようです。(自分のメモにはしっかり残っているんですけど) 長浜ドームでの経験を踏まえて、やっと全日本紙飛行機選手権大会(二宮杯)決勝で飛ばす機体を確定させて、製作に入りました。間に合うかな? 長浜ドームでどのような知見を得たか、簡単にまとめると、以下の2点に集約されます。
特に沈下率については、ドームではどうしようもない(ラッキーハプニングは発生しない)ということで、大きな課題として認識しました。 そのような知見から、ドーム用機体は次のような方針でトライアンドエラーを開始しました。
主翼上反角を浅くすることで滑空抵抗を増やすことなく見做し揚力を上げることを狙います。翼幅制限があるので、投影面積は変わりませんが、下面側の流れにおいて空気が翼端側に流れる(逃げていく)成分を抑えていきます。 ただし、大きな壁というか、闇があります。それは、屋外フライトでは屋内性能を確認できないということです。 もともと、上反角は屋外フライトでの安定性やリカバリ性能を重視して決めてきているので、上反角を浅くすると屋外では途端に「溺れる」ような滑空になってしまいます。屋内環境に近い条件で確認ができるのは、日の出直前の完全無風状態のときのみです。そんな好条件はこの季節ほとんどありません。空気が動いている条件下では全く良くわからず、圧倒的に屋外用機体の方が滑空性能が良いのです。 それでも、練習や確認は屋外でしかできないので、少しずつ上反角を深く(0.5~1°刻み)しながら屋外用機体と比較しながら風速1m/s以下の時に特性を確認しました。また、低上反角機体が見せる「溺れる」ような挙動を改善するために、Tail Boomを短くすることでロール/ピッチのバランス効果も併せて確認していきました。 上反角バリエーションは4ケース、Boom長さは3ケース。 (組み合わせが多くなって、ホントに苦しく、迷子になりそう。。。) そしてやっと、風速1~2m/sの範囲では屋外機とそれほど性能が変わらないドーム用機体の諸元を見つけました(決めつけました)。Tail Boomを短くしたことで、機体質量も約1割減となりました。 がんばれ! 自分。
(でも、おおきな勘違いをしていたらどうしよう。。。 近所に大きなドームがあればなぁ。) |
| 2025/4/5 13:16 |
ドーム飛行会準備
明日は長浜ドーム。初めてのドームフライトです。 シコシコ準備をしています。とにかく初めてなので、軽量化の効果とか、最適と思われる重心位置の違いとか、いろいろ確認してみたいことがあります。準備しているのは、軽量機体です。といっても機首長さを30mmから55mmに延長しただけですが、全機総重量で5グラム以上軽くなりました。 屋外フライトとドームフライトとで、主翼と尾翼は変えずにBodyだけ交換するというコンセプトではあるのですが、そんなに上手くいくかどうか? ノーズが長くなった分、機首側面積がかなり大きくなりました。(最初からわかっていたことではありますが)。回頭性能がかなり低下しそう。 【屋外用Body】 【ドーム用Body】 無風な屋外で何度か試験飛行してみたのですが、はやり滑空は遅くなって沈下率も向上するような感じがします。重量の平方根で効くようなので、2秒程度の向上かな? 一方で、投げ上げ時の到達高度が低くなってしまいました。慣性力が小さくなったので、抵抗による速度低下が大きいですね。投げ出し時の運動エネルギーに対するロスエネルギーが質量変化の平方根で増えるとしたら、結局トータルでのタイムは変わらなそうな気がしてきました。 でも本当なのかどうか、試してみたいですねぇ。ワクワクしています。 さらに、ノーズが長くなったことによる回頭性の低下が気になります。ドームでは乱れた気流の中を飛行するわけではないので、滑空中の回頭性能低下はあまり問題にならないかもしれませんが、懸念は「返り」性能です。 スムーズに滑空姿勢に入れるか?というところです。 今まで、 回頭性能を重視して機首を短くしてきた経緯もあり、真逆な方針転換に戸惑いが強いです。 見た目はともかく、もう少し側面積は減らせるので、改善余地はありますが、まずはこのBodyでどのように特性が変わるのか、確認してみるのが楽しみです! さぁ、持ち物準備! |
| 2025/3/20 20:48 |
新しいコンテナケース!
どうもサボり気味で、 久しぶりの投稿です。 今年に入ってから、紙飛行機の設計を大きく変更して来たのですが、その結果として従前のコンテナケースには入らなくなってしまいました(分かっていたことですが)。 普段の練習エリアには車で行くのでコンテナケースが無くても何とか騙しだまし過ごしてきましたが、遠征のことも考えて、少しずつ準備してきました。 実は、まだ7割くらいの完成度なんですが、時間切れでもあり、遠征も近づいてきたのでとりあえず運べるところまでは完成させました。 ベースとなるコンテナはコレ。 内寸は、541L×371W×210Hであり、内部を2層構造にするとハンドランチ機(450W)が最大18機格納できるレイアウト設計としました。 でも、1階部分だけでヘトヘト。 嫌気がさしてしまったので、2回部分はR590機体を3機格納するレイアウトにしました。 その1階部分が本日やっとできました。この時点で完成度7割です。是非、紹介させてください。紙飛行機はいつものとおり、分割収納方式です。 まずは主翼スタンド。同じ形をいくつも作るのって、苦痛ですよね。 これをベースとなる板に貼り付け、周囲を枠で囲って箱型にします。 なぜ、箱型にするかっていうと、この上にツールボックスをつけるのです。このツールボックス兼フタはマグネットシートで接合しています。 飛行機で荷物を預けた際に、フタが外れて中の機体がグチャグチャにならないように磁力の強いマグネットシートを使ったのですが、普段使いでは、フタを外すのが硬くて一苦労。ですので、とりあえずマグネットシート面にマスキングテープを貼って磁力を弱くしました。(あくまで応急のつもりですが、このままになりそう。。。) 現地で組みあげた機体を保持しておくのが、この機体スタンド。コンテナケースのふちに引っ掛ける金具をつけています。 そして、コレ。 なんだかわかりますか? いろいろ考えたのですが、これしか思いつかなかった。竹串の林。。。 答えは後ほど。。。 これらのパーツをケースの中に取り付けていきます。 ギリギリ入った! 試しに、1機格納してみます。 うん、入った入った! 先ほどの竹串の林。実は分解したY尾翼ユニットのセンタフレームを突き刺して固定するためのものでした。 |
| 2025/1/26 21:03 |
ブンブン丸3号
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| 2025/1/25 21:46 |
おかえり!
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| 2025/1/3 10:55 |
新型機開発(4)
まだ、ブログ作成は追いついていません。この投稿も昨年のネタです。(昨年のやり残しの消化はモチベーションがイマイチ。。。) 【量産初号機】 思いつく主要な試作確認は出来たので、そろそろ図面 FIX に入ります。 まだ追加確認したい部分は山ほどありますが、 機体の主要諸元は見えてきたので、後は量産しながらマイナーチェンジを重ねていきます。 ところで、 「量産」とは何? 基本手作業でコツコツ製作していくので 「量産」 といっても個別生産と何も変わらないのですが、一部の部品はまとめ印刷、まとめ製作が出来るので、すきま時間で前倒しで準備しておけることがメリットであり、ワタクシの「量産」の定義です。 といってもワタクシの場合、 どんなに頑張っても2機/1か月のペースなので、たかが知れています。 従って今から量産に入らないとシーズン開始までに5機揃わないのです。 その途中の練習でロストしたらもう大変! V尾翼の部分はあらかじめスタブチルトを付けておくのですが、治具で角度設定することにしました。
正面から見ると、こんな感じの角度です。10°設定なのですが、ちょっと大きすぎるので、接着剤が完全硬化する前に、少し手作業で戻します。この治具も作りかえないと。。。 ウェポンベイならぬ、バラストベイも少し改良し、錘の投下がスムーズになるようにしました。 主翼前縁はこんな感じ。 スーパー前もっこり、そして前縁は翼弦の2%に相当するR1.5の丸みを付けました。Φ3の竹ひご(料理用のクシ)を型にしてRを付けたのですが、結構面倒くさかったです。 全体組立した結果のV尾翼のチルトはこんな感じ。ラダーは殆ど切っていません。 そして、期待を胸にフィールドで初期調整。 年末の飛ばし納めはこの機体。 そして、飛ばしてみた結果。。。 飛びました。滑空しました。でも。。。 なぜか上昇しにくい。全力発航してもちょうどよいループが得られない。滑空速度も心なしか、少し早い感じがします。 おかしいなぁ。抜群の上昇性能が出る翼型なんだけどなぁ。妄想の中ではふんわりふわふわ滑空のはずなんだけどなぁ。 ちょっと、しょんぼり。。。 2024年の飛ばし納めはこんなもんか。。。と片付け始める前にちょっと主翼の取り付け角度を確認してみました。(下の画像は、帰宅後に改めて確認した結果。背景は気にしないでね。) 主翼だけで見てみると、かなりマイナス迎角になっています。 なぜだろう? 主翼取り付け部の図面は変えていないのに。。。 うーんと考えた結果、チョンボに気が付きました。 翼型を変えた際、下面のふくらみを抑えたのですが、その結果として翼自身が前かがみになりました。それに気づかずに従来のインタフェースで接着したことで、主翼前縁が下がってしまったことが原因であることに気が付きました。 設計チョンボだっ! 主翼取り付け部をアセトンで溶かして、インタフェース部の交換取り付けを考えましたが、ちょっと面倒くさかったので、対処療法としてガスレンジであぶりつつ、主翼をねじり上げて平行に矯正しました。これでだめなら、インタフェース部の取り換えか、主翼の作り直しだ。。。 年末作業はここでおしまい。 年明け後に矯正後のグライド確認をします。(うーん、早く試したい!) こんな感じで、まだまだ量産機というにはほど遠い状況。量産を宣言するのが早かったかな? ところで、機体格納ケースですが、全く進んでいません。 コンテナケースを購入しただけ。 その中のレイアウトも決まっていないし、 各種ホルダ形状も決まっていない。 頭のなかのイメージにあるだけ。 憂鬱だなぁ。。。 従来ケースには収まらないので、持ち運びはとても不便です。 シーズンが始まる前までには何とかしないと。。。 ということで、正月は機体ホルダをシコシコ作り出しました。 モチベーションが。。。 |
| 2024/12/31 16:10 |
新型機開発(3)
新型機開発の続きです。 (更新をさぼっていたので、まとめて書いていますが、結構大変) 今回は、量産試作1号機と2号機の記録です。 【量産試作1号機】 少しずつ機体製作に必要な治具を揃えながら治具そのものの修正(ものによっては作り変え)をしてきましたが、 量産を意識した試作機として製作した機体です。 この機体から従来機と同じようにコードネームと機体名を付与しました。(この辺りは、ワタクシの自己満足です) RG15 ZERO なぜ、 ZERO(ゼロ)? ワタクシもついに今年還暦を迎え、 人生の後半戦 (終盤戦?)に入ります。 このポイントを新たな出発点として捉えました。 Re-Boot (再起動)をゼロスタートともいうようです。 また、今回様々な制約を乗り越え、 過去の機体設計にこだわり続けることなく新しいチャレンジを組込んでいく機体として、 ゼロスタートします。 さらに、登場時に世界をあっと言わせた零戦のイメージも背景に借りた、ゼロファイターのような驚きも期待しています。 そういったコンセプトを込めて、 機体名を ZERO としました。 (名前負けせんように。。。) で、量産試作1号機ですが、 主翼から「アゴ」 を外して、 今年から開けている上面のピンホールサイズをΦ1.5からΦ1に変更しました。 V尾翼はチルト角度を10°つけました。 さらに Tail Boom をさらに延長 (20+20mm) して発進時のばらつき、 グライド安定性を評価しました。 チルト角度は強すぎたようで、 ラダーを全く切らずに小さな旋回半径となりました。 一度自宅に戻ってV尾翼接着部をアセトンで緩めてチルト角度を8°程 度にしてまぁまぁの旋回半径となりました。(もうちょっとチルト角度は小さくても良いくらい) 上昇パターンの方は、バレルロールが消えて、ゆっくりとした緩いロールパターンが実現できました。 (ラダーは、ほんの少し切っている程度) Boom の延長に関しては、発進から返りまで、 特に違和感等はありませんでした。 グライド安定性も向上したような気がします。 (ただし、 0→20mm延長の 時のような安定性向上度合い程ではない) 課題は機体全体質量です。 水平尾翼容積が大きくなるので最適重心も後ろにシフトするのですが、それでも機首錘を増やす必要があり、 全体質量は増えてし まいます。 一方で重心位置の許容幅も拡大するので、最適重心位置よりも若干後ろ側設定でも問題なくグライドすることは確認できました。 来年の全日本決勝がドームであることを考えると、ここまでの安定性の追求は必要なのか考えさせられます。 【量産試作2号機】 翼型を安定して製作する方法を考えていたところ、もう一度翼型を見直したくなりました。 様々な論文で共通的に言われていることは低レイノルズ数の領域では、厚翼ではなく、 薄翼が良い、 薄翼で緩いキャンバーをつけた翼型が揚力係数/抵抗係数として最も良いことが記されています。 一方で、失速迎角が小さいことも記されています。 実際のところ、発進時には相当な荷重がかかることから、 薄翼ではねじり剛性が圧倒的に不足するので、そのまま採用することはできません。 どうしようかな? 剛性上の課題から厚みをもった翼になるのは仕方ないとして、 キャンバー (上面と下面の中心線) を低レイノルズ領域での最適形状に合わせたいと思い、 現在の翼型でこの中心線を調べました。結果、 凸型の滑らかな曲線には程遠く、「へ」の字型になっており、「へ」の頂点は翼弦の50%よりも後ろに位置していることに気づきました。 一般的な厚翼の場合は後縁まで厚みがあって緩やかに薄くなっているため、 「へ」の字にはなりませんが、紙飛行機の場合は後縁付近が紙一枚になっているので、翼弦方向への厚み変化の不連続性があり、どうしても「へ」の字型になってしまいます。 そこで、「へ」の字の左半分 (前側) の傾斜を緩やかにした翼型はどんなものになるのか検討してみました。 結果はびっくり。 下面側のふくらみは最小限に抑えた上で上面側は「スーパー前もっこり型」です。 下面側はできるだけ前の方で上面側に接近させ、緩やかに上面に接触させる必要があります。 なんとも奇妙な翼型です。 従来型に馴染んできたワタクシとしては違和感しかありません。 これが正しい考え方なのかどうかわかりませんが、ひとまずこの形に似せた翼型で量産試作2号機を作ってみました。 この翼型のおかげで、 主翼の左右接合部とか内翼と外翼の接合部 (主翼上面湾曲形状で接合される部分が合わなくなってしまいましたが、なんとかごまかして組み立て。 「スーパー前もっこり型」 が高速時の抵抗になり、獲得高度が低くなってしまうことを懸念していましたが、意外とスーッと上がっていく姿が確認できました。 獲得高度も量産試作1号機よりも若干高くなりました。 それでもトップフライヤーの高さに届いていないのは、ワタクシのランチフォーム (力の使い方)が悪いことなんでしょうね。 グライドも特に問題はありませんでしたが、想定ほど滑空速度が低下せず、沈下率も目を見張るような改善は見られませんでした。滑空速度は量産試作1号機のほうが遅く(ゆったり飛ぶ)感じました。 翼型データ、各号機とも中央部の翼型画像を撮っており、後で数値データ化しようと思っていたのですが、ウチのPCが「謎の再起動」を始め、立ち上がってみるとデータがごっそり消えてしまっていました。 「がっかり。。。」 ちょっと落ち込んでいます。いや、ものすごく落ち込んでいます。 すんげー腹立っています! 新型機開発(4)に続きます。 |
| 2024/12/30 21:36 |
新型機開発(2)
新型機開発の続きです。 【主翼】 ワタクシの機体はなぜかスパイラル安定性が低く、乱れた気流やサーマルから弾かれた際、あるいは失投状態でスパイラルに入ってしまうことが多いです。 スパイラルモードに入る前の段階でえぐるような急旋回で姿勢回復させるトップフライヤーとの差が明確にあり、 「残念な結果」 に終わることが多かったです。 この原因と対策をいろいろ探り、悩んできました。 対処療法として重心を後ろ設定にしてみたり、 外翼の上反角を大きくしてみたり、迎角を大きくしてみたり。。。それでも大きな改善は見られませんでした。 これがずっと悩ませてきた大きな課題なのです。 原因はなんだろう? 色々な文献やネット情報 トップフライヤーのレポート等を漁りまくった結果、たどり着いた結論は「翼端失速」 でした。 (意外と平凡な原因) 定常滑空時の範囲では失速は起きていなさそうなのですが、 機軸方向から少しずれた角度から相対風が来た場合、 大きな上反角の影響で外翼の迎角が極端に大きくなり、上面の全剥離状態が発現するということです。下面側の正圧は引き続いて発生してはいるものの、剥離による抵抗成分が大きくなるためにドラッグラダーのような恰好でどんどん旋回半径を小さくする方向に機首を振ってしまうことが原因であると特定しました。 原因を特定したことで、 対策方法も明確になりました。 (0) 外翼にねじり下げをつける (1) 外翼に後退角をつける (2) 後退角に沿って正確にキャンバーをつける このうちねじり下げは外翼を内翼平面内で回転させて取り付けることで実現するのですが、 組立後の管理として必要な 「ゆがみチェック」 が実施しにくくなることから不採用とし、 外翼に後退角 (5°)をつけ、この後退角に沿った正確なキャンバーがつけられるような治具による成型としました。 さらに、翼型について、下面側キャンバーのふくらみを抑えつつ前縁のそぎ上げを維持するために小さな折筋を入れ、 「アゴ」 を形成ました。 (後に発現した課題のために結果的に取りやめました) 【試作1号機】 ボディは組立後の寸法的な課題解消のために型紙寸法を修正して作り直し、 主翼は上記試作翼を取り付けました。 50 投近く飛ばした結果、 懸念していたスパ イラル安定性はかなり向上していることが確認でき、安心感も高まりました。 でも残念ながらスパイラルダイブを「ゼロ」 にすることが出来なかったため、さらなる改善が必要であると感じています。 多くの方のHLGはもっと大きな後退角をつけているので、そこら辺が継続検討項目であると考えています。 一方、発進直後からの速度低下が大きく、あまり獲得高度が高くない感じを受けました。現場で「アゴ」部分を少しずつ潰していくと改善されていく感じを受けたので、次の試作からは 「アゴ」 の形成を取りやめました。 滑空姿勢は、 モーメントアーム拡大 (20mm)の影響でピッチ安定性能が増大しました。 【V尾翼】 試作1号機の特徴 (機体固有の特徴) は旋回半径が大きく、ラダーを深く切る必要がありました。 その結果、 発進時のバレルロールが大きく、 これも獲得高度を上げられない原因と考えました。 そこで対策として、 V尾翼のスタブチルト設定を試みました。 V尾翼は単純水平尾翼と比較してスタブチルトによる旋回効果が小さいので、大胆にチルト角度を設定してラダーを切る量を減少させる「トライアル」 を実施することにしました。次の試作では、スタブチルトを10°に設定して組み立ててみることにします。 また、V尾翼の相対開き角度は136°(23年)、144° (24年)と変えてきており、144° では広げすぎによる垂直容積不足が感じられたので その中間として140°としました。 (これ以上は、もう悩まない!) 試作0号機、1号機のテスト結果を踏まえて、次は量産を意識した試作機に反映します。 投稿その3に続きます。 |
| 2024/12/30 21:26 |
新型機開発(1)
どうもブログの更新が滞ってしまいます。 このブログは自分の技術メモ (四苦八苦の足跡) 的なところもあるので、次シーズンに向けた試作状況を書き留めます。(何回かに分けて投稿します) 今まで、 機体格納ケースや製作用治具の制約から、思うところあっても改善着手が出来なかった部分が多くあります。 そのあたりを今回一気に見直すこととしました。この後波及する作業が膨大に膨らむことを考えると 「恐ろしい」 と思いながら。。。 【Tail Boom 試作】 特に "Tail Boom の剛性向上は最も着手したかった項目です。 モーメントアーム拡大につれて発進時の剛性不足が気になっていました。 ただし、この寸法を変えてしまうと、 機体格納ケース内のボディホルダとか、 ボディ自身の製作治具、 主翼とのインタフェース寸法変更、 着脱式タイマーな ど 一気に互換性を失ってしまいますが、ひとまず着手。 基本 Boom 長さを延長しつつ、 断面二次モーメントを従来型の約 1.6倍にしました。 一応さらなる剛性向上も狙える構成にしています。 ただし、 Tail Boom の質量は、重心合わせ後の機体全体質量に大きく影響するところでもあるため、質量増加は極力抑制したいところ。 なので、従来のBoom 以上に墜落時の折損は許容することとしました。 一方纏め作りが従来以上に簡単になるように工夫することで相殺することを狙いました。 合計7回の試作を繰り返して、ようやく形状が決まりました。 Boom の幅は従来型よりも約1.2mm 拡大、 長さは20mm延長しながらも、平均質量は従来よりも0.15g程度の増加に抑えました。 【ボディ試作】 構造は大きく変えず、 Tail Boom に合わせて幅広にしました。 バラストベイも幅広になったために、 デサマ投下用の錘もコンパクトに収まりました。 機種の側面積も小さくなったこともあり、主翼取付部は従来型よりも少し高くして、回復性能を向上させることを狙いました。 【試作0号機】 取り急ぎ、 従来機の主翼を活用して胴体とのインタフェースを作り直した試作機をでっち上げ、Tail Boom 剛性効果を確認してみました。 モーメントアームが20mm拡大されたのですが、発進時の剛性低下は感じられず、 安心感はありました。 一方、比較対象として従来のTail Boom の 20mm延長版で発進状態を確認したところ、「力み」 具合によって上昇パターンがばらついてしまう傾向(従来からの悩み)が無視できない状況になることが確認できたので、試作Boom の剛性向上は安心感につながりました。 やはり墜落時は、従来同様にポッキリ折損が発生します。 ただ、 従来 Tail Boom では折損まで行かなくとも少し曲がってしまうことが良くあり、気が付かずに続投すると「あれっ?」 というグライドパターン変化がありましたが、 今回のTail Boom では曲がらずに気持ちよく 「ポッキリ」 折れるような破壊モード なので、それはそれで 「注意すべき事項」 がひとつ減ったことになります。 (本来的には失投しなければ良い話なんですけどね。) この機体は、巨大な旋回半径 (調整不良) でかなり遠方に行ったところで太陽光で見えなくなってしまい、田んぼのどこかで朽ち果てています。 40分くらい かなり広い範囲を探し回ったのですが、見つけられませんでした。 そんなわけで、0号機の画像はありません。 投稿その2に続きます。 |
| 2024/12/15 19:31 |
フライト記録会
本当にひさしぶりのこうしんです。 きょうは、快晴無風(チョー寒いけど)。絶好のフライト日和です。田んぼにいつものメンバが集まりました。さっそくフライト記録会です。 1ラウンド目。 ワタクシは試作機で参加しました。試作内容は別途まとめて整理しますが6割の確認が完了したところです。 Y関さんは新型軽量機です。無風時のゆったりしたフライトは素晴らしかったです。K明さんは抜群の性能ですね。上昇も力強く、返りも安定しており、非常に高いところから見事な滑空を始めます。全く歯が立たず。。。 2ラウンド目。 だんだん空気も温まってきて、時折サーマルが発生する状況です。 K明さんは4MAX。まったく手が付けられません。ワタクシの試作機もそれなりに頑張ってくれましたけど、マダマダです。K明さんの機体にはどんな秘密が隠されているんだろう?3ラウンド目。 時間も遅くなってきたけど、相変わらず風が弱いので、5投だけ実施しました。 今日はとても気持ちよく飛ばすことが出来ました。真っ青な空に白く輝く機体を見るのは気持ち良いものです。 それはそうとして、なんとか試作を完成させなくては。。。 |
| 2024/11/5 22:37 |
トホホな決勝!
少し時間をおいてしまいましたが、 第29回全日本紙飛行機選手権の結果です。 反省は多々。 1週間前までの予報では、1日中雨。雨天決行なので、雨対策で頭した。ところが、1週間を切ると雨は未明に上がるものの、 風が出て来る予報に変わってきました。 (これはこれで嫌だな。) 前日のエントリと機体検査は雨のため、前倒し実施される方は少な が出来ました。 私の機体の方は、1か月前のJAPAN CUP と同じ状況で、順次尾翼ユニットを作り 変えて準備して来たのですが、 調整が間に合っておらず、決勝当日を迎えてしま いました。 この全国大会の決勝では、全国の強豪ランチャが自慢の機体を持っ ます。 開会式が終わって、早速競技開始。 競技はカテゴリごとにグルーピングされてどんどん実施していきま 自由機ハンドランチは最初のグループです。 開会式が終わるころには、予報どおりどんどん風が強くなってきま 最近のワタクシの機体はどうも乱れた空気に弱い。 これが最大の不安ですが、 今 更なす術もなく、 やるっきゃない。 結果、 5投中3投が風にもまれてスパイラルダイブ。 散々な結果になってしまいました。 上位入賞者は、そういった風の中でもしっかりグライドしており、 感じました。 (トホホ。。。) 午後には規定機種のハンドランチ(R590)。 オーバスローで投げる機体なのですが、 相変わらず肩がギシギシ言っています。 結果、 初速が出ないので、 到達高度が低く、4投目までは10秒台という体たらく。 でも、今年は2週間前から就寝前にタオルを振ってシャドウトレー 最後の5投目は大事に投げようと、少しでも良い気象条件を待ち続 (最後の饅頭を食べずにずっと残している感じ) (毒饅頭じゃなきゃいいけど。) そして競技終了の15分ほど前、覚悟を決めて最後のフライト。 皆さんよりもずっと低いですが、今日の5投中もっとも高く上げら 気象条件もよく、ふんわりふわふわな環境の中、 落ちるでもなく、上がるでもなく、 ふわりひらりと機体は旋回しながら風下に流れていきます。 風も少し弱かったことも奏して、風下の木に引っかかることなく、 の枝か遊んでいる人に当たって飛行停止しました。 結果54秒。 4回分に匹敵するような結果でした。 全くのラッキーでしたが、ちょっと気分は回復。 それだけでなく、 5投目のラッキーフライトで準優勝となりました。 (ということは、皆さんもこの風で苦労されていたんですね。) もっとも気合を入れていた自由機でトホホな結果だったので、規定 さて、次に向けて機体設計を抜本的に見直そう。 そう決意しながら帰路につきました。 新機体の開発目標は、「平均タイムを上げる」のではなく、「最低 る」 です。今回みたいな3回の風にもまれたスパイラルダイブを0回、ないし で、どうしたら良いんだろう? 誰か教えて! ! |
| 2024/11/1 20:07 |
ドタバタ準備
全日本の準備をしています。 R590は1機追加製作しました。さっき完成。 でも、明日は雨だからテスト飛行も出来ない。ちと、遅すぎた。 一方、自由機の方、結局V尾翼の開き角度を最後まで迷ってしまいました。広げ過ぎたと感じており、急遽昔の角度に戻した尾翼ユニットを作り直して、順次交換してきました。でも、やはり調整時間が足りない。。。どうしようかな?当日ぶっつけ本番で交換しようかな? でも、この状況、ミッドウェー海戦時の南雲長官の判断ミスの時に似ているような気もしてきました。「雷爆換装」、完璧を目指すばかりにギリギリまで換装作業を行って、その作業中に攻撃を受けてしまった、あの痛恨のミス。 そっか、納得行く機体にするために最後までドタバタしていますが、結局間に合っていない。70点の仕上がりでも特性が分かっている機体で挑戦した方がいいな。ということで、この尾翼たちには出番なしとして、チャレンジングな交換をやめることにしました。 明日、練習と調整できればなぁ~。でもいくらやっても満足しないんだろうなぁ。明後日の本番のために、明日はゆっくりしようかな? イヤイヤ、シャドウトレーニングだっ! |
| 2024/10/12 19:07 |
田んぼOPEN
8割ほど稲刈りが終わっていて、待ちに待った田んぼシーズンのオープンです。 今日は予報と違ってちょっと風が強かったのですが、ワタクシを含めた夏場のはぐれ組が集まってきて、にぎやかです。 南側はまだ刈り取っていない田んぼが少しありますね。 北側はほぼ刈り取り完了。 |
| 2024/10/7 22:13 |
4連覇! JAPAN CUP(振り返り)
本当に久しぶりのブログ投稿です。 しばらく更新ご無沙汰していたので、 身体の調子が悪いんじゃないかと、 ご心配の声も頂きました。ワタクシはピンピンしています。 単に面倒くさかっただけです。 しょうもないネタは色々とあったのですが、 どうも面倒くさくて。。。 というわけで久しぶりなんですが、ワタクシの備忘録も兼ねてJAPAN CUP参戦後の反省 (振り返り) を投稿します。 ちょっと長文ですが、せっかくなので目を通してくださいね。 10月6日、 第9回JAPAN CUPが武蔵野中央公園で開催されました。ワタクシにとっては、4連覇をかけた勝負の日です。 ところが、今年の機体設計変更は失敗して改悪になってしまいました。数値シミュレーションができないので、いつも仮説を立てて注意深く検証してから機体設計に反映するのですが、 全日本(二宮杯)の予選が近づいてきたので十分に検証せずに設計変更してしまい、 結果的にイマイチの性能の量産になってしまいました。 夏場になってくると空気密度も下がってくるし、 朝露で変形もひどくなるし、私の身体もブクブク太ってくる (季節に関係なし)し、何が何だかよくわからない状況で「機体製作」→「 ガッカリ」→「機体製作」→「ガッカリ」を繰り返していました。 (夏場の練習場所が無くなってしまった影響も大きい) そんな中、木村杯/JAPAN CUPに向けた大型機 (スパン450mm) にも同じ設計変更を反映してしまい、泥沼状態。結局、 仮設が正しくなかったというか、別の仮説が頭に浮かびあがりました。 多分こっちの方が真相に近い。 どんな仮説かって? それは今後の改善ブログのなかで説明していきます。 (ブログ更新頑張ります!) ということで、今年製作した機体はすべてダメダメ。 残り期間もないので、昨年製作した機体でJAPAN CUPに臨むことにしました。(この判断が遅かった) 幸い、保存状態は良かったので、 大きな矯正をすることなく飛びそうでした。 ただ機体数が少ないので、 予備機は今年のダメダメ機体。 さて、当日です。と言いながら、 前日の木村杯。 作戦はダメダメ予備機の最後の抵抗 (調整で何とかする) でしたが、残念ながら雨で中止。 翌日のJAPAN CUPでも早朝は飛沫が出るほど草地は濡れていました。 湿度も98%。 ダメダメ機体はやっぱりダメ。 昨年機体の一番機、 二番機をゴシゴシ吹きながらちょっとずつ調整。そのうち本降りの雨になり、 機体も身体もずぶ濡れ。 雨が上がった後、 競技が開催されました。こんな天気にも関わらず、北は秋田から、南は熊本から参戦頂いたJAPAN CUPです。 競技は1セット5投、 3セット合計で競います。皆さんもほとんど事前調整できていないので、少しの練習時間の後、 競技開始です。 その練習1投目、事件が発生しました。 一番機のフル発進の際、 挿抜式の尾翼ユニットがスポッと抜けてしまい、分解した機体はハラハラと落ちてきました。早朝の練習で雨と湿度により胴体Boomが柔らかくなってしまったようです。 この分だと2番機も同じ状態と思い、止む無く1番機のBoom交換で臨むことにしました。が、交換してフィールドに戻ると既に競技開始時間。 一発勝負で臨むことになりました。 実はこの時間、うちの家族からLINEで応援メッセージをもらいました。 「オンコロコロ、 センダリ、 マトウギ、ソワカ」 唱えてみれば? ということ。 数年前に夫婦で薬師寺に行ったときに住職から教えてもらったものです。 どういう意味か少し忘れてしまったのですが、 一言でいうと、「幸せ (幸福)を呼び寄せる」 というもの。 2回唱えてから競技開始。 ■ 1セット目 オンコロコロ効果で、 一投目はまずまずの44秒からスタート。ブーム交換の影響は小さかったようです。結果、合計で192秒。 この天気なのでサーマルは見込めないものの、良い感じで1セット目を終えることができました。 他の方に目をやると、オーバスローのY関さんがMAXを出しています。 恐るべし。。。 今夏からハンドランチを始めたJ甲さんの急成長は目覚ましく、矢のような上昇です。 ■2セット目 1番機の好調は続き、私もMAXを出すことが出来ました。その後の2投目も49秒を出して風下のファミリーの足元へ。 先週、 子供に意図的に踏まれて大破したので、 「やばい!」と走り寄った (走ったのは気持ちだけでしたが)ところ、今回はお父さんが拾い上げてくれました。 「あぁ、よかった」と思った瞬間、 お父さんは一番細いBoom部分をつかんで私の方に投げ返しました。親切心でこちらに飛ばしてくれたと思うのですが、 そんなところを持って飛ぶはずもなく。 数メートル上がってそのまま地上にダイブ。 やはり湿度と濡れた草地の影響でこのBoomも柔らかくなっていたのでしょうか。 胴体がわずかに曲がってしまいました。急いでBoom交換。 機体との相性をよく確認せずに交換してしまったせいか、 その後の3投は20秒台。結果、合計で186秒。 最初の2回の記録がうまく引っ張ってくれました。 このタイミングで2位のY関さんとは39秒差。 追いかける側としてはなかなかハードルが高いと感じるかもしれませんが、 追われる側としてはもうちょっと差が欲しかったという感じ。 なんせ今日は一度も投げミスがないのですが、 絶対どこかでやっちまうはず。。。 ■ 3セット目 1番機はココまでよく頑張ってくれたのですが、 相性のよさそうな予備Boomもないので、2番機にスイッチ。 ちょっと最初の調整が良く出来ていなかったのと、 「吸われる」ような気流のせいで、30秒台が続き、もっと発射時の高度が欲しく感じました。 その後の3投目。 力んだ結果すっぽ抜け、頂点でクルッと返ることなく地上にまっしぐら。 機体は一生懸命リカバリしようとしていましたが、地面に近づく方が早く、 6秒。 「やっちまった!」 やっぱり投げミスは一定の確率で発生するようです。 追われる側としては大ピンチ。 こんな時のリカバリ性能はI山さんの機体が一番。 機首が下を向いてしまっても、 えぐるような右バンク急旋回で素早く姿勢を回復し、高度ロスも最小限に抑えるマヌーバです。 その後何事もなかったかのように滑空します。 Iさんはリリースのタイミングがうまくつかめないところで苦労していましたが、その分このリカバリ機動をいっぱい見させて頂きました。 今年設計変更しようとしたのはこのリカバリ機動を手に入れるためでした。 (ダメだったけど) いずれにしても、追われる側としてはもう失敗できない。 4投目はメンタル勝負です。 4投目は少しだけ尾翼をアップにして、大きな失敗は発生しませんでしたが、36秒。 最後の5投目は40秒台が欲しい。。。 でもここで欲張るとまた失敗するので、リリースのタイミングだけに集中して発進。 ここでラッキーなことにすごく弱いサーマルに乗ることが出来て54秒。結果、合計で166秒。 Y関さんに追い上げられましたが、なんとか逃げ切ることが出来て優勝することが出来ました! (とっても嬉しい!!) 今回、もっとも調子が良かったK明さんは参戦出来なかったので、K明さんとの大型機15番勝負は来年にお預けです。 K明さんの機体性能は今、全国トップレベルです。こういった素晴らしい方たちと練習できることはとても貴重です。 来週からは、田んぼがオープン。全日本 (二宮杯) が終わったら、 再度性能改善にチャレンジしよう。 当面は二宮杯規格の今年製作ダメダメ機体、 どうする? |
| 2024/6/2 7:02 |
紙飛行機の小ネタ!
小ネタです。 コレ、何だかわかりますか? 雑な仕上がりですが。。。 Tail Boomのねじれ矯正用グリップです。Tail Boomの両端に差し込んでねじりトルクをかけて、ねじれを矯正します。 墜落して損傷したときに交換するTail Boomなのでのですが、個々に微妙なねじれがあるので、後端部に尾翼を取り付けた際に少しチルトが出ちゃうんですね。これが結構気になっていたのです。指で無理やり矯正しようとしていたのですが、結構ねじり剛性が高いので、無理やりやっていると、ポキッとやってしまうことがありました。Tail Boomをガスレンジであぶって加熱した状態だと比較的簡単にねじれるのですが、フィールドでは出来ないので。。。 スパナ方式も試してみたのですが、口が開いてしまうのでうまくできませんでした。そこでこの治具。並進力は加えずにトルクだけ掛けることができます。 でも、やっぱり組立時に精度よく作るのが一番ですね。このグリップで常温矯正出来るのは±5°程度です。 今日、二宮杯の予選だったのですが、残念ながら雨模様。欠席して紙飛行機製作日とします。 |
| 2024/5/12 19:05 |
久しぶりの富士川緑地でフライト記録会
二宮杯の武蔵野予選をサボって、富士川緑地に来てしまいました。こちらは予報通り風が弱く、フライト好条件です。 オマケに、今日はこの大きなグラウンドでは何の競技もなく、飛ばし放題です。健康状態を心配していたM月さんも来ていました。 そんな訳で、フライト記録会の開始です。 2ラウンド目 このあと、休憩なしで自主トレ。 結構飛ばしてくたびれてきました。 そして、最後の締めに3ラウンド目。 足が重くなってきたので、5回勝負としました。M月さん絶好調。器用にクルっと返してフワフワ滑空でタイムを伸ばしていました。 ワタクシは上のカーボン胴の紙飛行機で参加。 今日は思いっきり遊ぶことができました。 帰りのお土産は、コレ。富士山メロンパンです。結構人気みたい。美味しかったです。 |
| 2024/5/2 21:34 |
フライト記録会
また、ため込んでしまいました。 まずは4月28日。ゴールデンウィークに入ったところで全員集合。 1ラウンド目。 I山さんはサーマルに恵まれませんでした。他のメンバは仲良く2個ずつMAXゲット。2ラウンド目。 2ラウンド目は皆さん仲良く2個ずつMAXゲット。K明さんの1ラウンド目はうまく調整が決まらなかったようですが、2ラウンド目になると本来の機体性能を余すことなく発揮させていました。あの美しいグライドはどうやったら真似出来るんだろう?そして、今度は4月29日。今日は2人だけで記録会。 1ラウンド目。 天候が良い条件ではあるものの、あまりサーマルは出ていなかったような気がします。そんな中、I山さんのチャンスメイクは素晴らしい。弱いサーマルでも確実に掴み取グライドでした。ワタクシはデサーマルを捕まえることが多かったような気がします。というより、グライドそのものがイマイチ。 2ラウンド目。 このころになると、サーマルがポコポコ発生するようになりました。交互に飛ばしているので、だいたい同じ条件下でのフライトなんですが、MAXゲットの数でハッキリと性能差が出てしまっています。もっともっと、追求しなくては。。。 |
| 2024/3/30 19:58 |
エアインテークその2
これ、何の穴だかわかりますか? 主翼内部の負圧化を避けるために、積極的なエアインテークを設けるため、主翼前縁にこれらの穴を開けて、実験してみました。 一方で、デメリットも感じました。前縁の形状が連続的でなくなり、高速時の抵抗が大きくなったような感じがしました。発航時の到達高度が少し下がったという感じ。 そんな訳で、前縁に穴やスリットを開けるのは止めて、最初の画像のように主翼の裏に大きめの穴を開けることにしました。ワタクシの機体はは主翼中央部下に機軸方向に貫通チャネルがあるので、そこに穴を開けて内部に空気を通すという発想です。 到達高度に影響が出ないように出来るかどうか、試してみたいと思います。所詮、「おまじない」なんですがね。 主翼上面の穴から、空気がしっかり染み出してくるかな? |
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